オゾン関連

オゾンについてのご説明

オゾンの特徴

オゾンは化学記号O₃と表されます。その酸化力は天然元素の中でフッ素に次いで強く、独特の刺激臭を持つ気体の名称である。また、オゾンは非常に不安定な気体であるため、生成されたオゾンは、常温では常に分解し、酸素に戻ろうとします。
オゾンの作り方は、乾燥した空気(または酸素)の中で放電を行ったり、紫外線をあてたり、水を電気分解することで発生した酸素からオゾンを生成させたりします。

オゾンの安全性

高い濃度のオゾンは毒性を持ち、人体に害を与える危険性があります。その危険性を十分に認識し、その対策を立てておく必要があります。オゾンによる被害を防ぐため、日本では産業衛生学会で、作業環境におけるオゾンの許容濃度を0.1ppm(8時間以内)と定めています。

品名 用途・特長
0.01~0.02 臭気を感じる
0.1 強い臭気、鼻や喉に刺激
0.2~0.5 3~6時間暴露で視覚を低下
0.5 明らかに上部気道に刺激を感じる
1.0~2.0 2時間暴露で頭痛、胸部痛、上部気道の渇きと咳が起こり、暴露を繰り返せば慢性中毒となる
5~10 脈拍増加、肺水腫を招く
15~20 小動物は2時間以内で死亡する
50 人間が1時間で生命の危険な状態になる

主なオゾンの利用用途

1)殺菌

オゾンの殺菌性はオキシドール(オキシフル)、すなわち過酸化水素水が水に戻ろうとして殺菌力を発揮するのと同じです。しかしオゾンは反応後、相手の物質の中で酸素として残るだけで、毒性物質を残しません。

2)脱臭

強い酸化力で残留臭気を分解し無臭化します。オゾンを臭気成分(アンモニア、トリメチルアミン)に接触させると、オゾンの持つ酸化力による化学反応で、臭いの成分を幾つかの無臭成分に分解します。

3)脱色

有機着色成分の分子の2重結合をオゾンにより酸化開裂し、脱色をおこないます。現在、パルプの漂白は塩素で行われておりますが、大量の有機化合物を生み出します。そのため、今後オゾン漂白に移行していくと思われます。

4)有機物の分解

オゾンにより二重結合を開裂する事により、COD、TOCが減少します。